<交流Tについて>
この教材は、日本に来たばかりでまだ日本語がよく分からない帰国者と、地域の支援者(初めて帰国者と接する日本人)が、交流しながら日本語を学習していくための教材として作成しました。本来交流には教材は必要ない、場合によっては教材があるためにかえってそれに縛られて自然な交流ができなくなってしまう、ということも考えられます。しかし、学習する帰国者だけでなく、初めて帰国者と接する日本人にとっても、「言葉の通じない相手と一対一になったら何を話したらいいんだろう、どうやったら伝わるんだろう」と、戸惑い、何も言えなくなってしまうことにならないよう、話題のヒントとして提供するものです。
この教材の対象者としては、平仮名がある程度わかる人を想定していますが、平仮名ができなくても、筆談やジェスチャー等で補いながら、支援者と意思の疎通を図ることによって、学習効果は十分にあります。その場合は平仮名も平行して学習していくようにしましょう。また、自習用に音声テープがついているので、何度も聞いて語彙や表現を覚えるようにしてください。テープには「ことばと表現」「みほんの会話」が日本語と中国語で入っているので、テキストを開く時間のない人にもテープを聞くだけで学習できるようになっています。
教材の内容は、10の項目に分かれており、それぞれの項目は、動機付け/ことばと表現/みほんの会話/自分のことを書きましょう/ヒント/活動/練習/等からなっています。必要と思われる所には中国語と日本語が併記されているので、帰国者、支援者ともお互いに確認しながらすすめることができます。
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