中国・サハリン帰国者教育の相互支援ネットワーク

2013年08月07日号

編集・制作:中国帰国者定着促進センター
          教務部講師会
発行者:中国帰国者定着促進センター

今号を印刷してお読みになりたい方は、こちらのPDFをご利用ください。2013年08月07日号PDF

◎目次――――――――――――――――――――――――――――――――

地域情報ア・ラ・カルト
 ・「支援・相談員」の現場から(その7)−九州地方− +中国語訳

研修会報告
 ・平成25年度中国残留邦人等支援に係る全国担当者会議

教材・教育資料
 ・(公財)かながわ国際交流財団作成のガイドブックとリーフレット紹介
  ・広島夜間中学住野先生手作り教材紹介(「一目瞭然比べてみよう日中文化」)

とん・とんインフォメーション
 ・平成25年度中学校卒業程度認定試験(中卒認定)受験案内
  ・2013年度 高校進学進路ガイダンス〈各地の情報〉    2013.7.24現在
  ・ドラマ放映紹介「基町アパート」
  ・ニュース記事から 2013.5.21〜7.20

事例紹介
 ・第2回看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテストより
     中国帰国者の介護支援をしている劉偉さんのスピーチ

地域情報ア・ラ・カルト

「支援・相談員」の現場から〈その7〉−九州地方− +中国語訳

九州 所属:県(2008年〜)
 12市町村30世帯48人を担当
(県内に支援・相談員は1人、他に自立指導員兼通訳が1人)

1.日頃の活動
 
週二日、支援・相談員として勤務し、自立指導員及び通訳も兼務しています。それ以外に、スクーリング〔遠隔学習課程(帰国者とその家族を対象とした通信教育)の対面指導〕と毎週1回、日本語教室の講師を担当しています。
 帰国者の方々が高齢のため、県への来庁は大変少なく、帰国者宅への訪問や各関係機関への同行が多いです。業務内容は、病院や福祉事務所、各関係機関との調整及び通訳が主ですが、その支援は一世だけでなく二世・三世にも及びます。また、県主催の交流会の企画や準備にも携わっています。

2.帰国者の最近の様子と相談内容
@一世の相談内容
 支援給付及び老齢基礎年金の受給により、一世は、経済的にも精神的にも安定してきました。
 最近は、通院のサポートをはじめ、介護サービスや高齢者住宅入居についての相談など、高齢化に伴った相談が増えています。具体的には、ケアマネージャーと帰国者の生活スケジュールを相談したり、けがをして歩行が不便になった帰国者が、家族の重荷になりたくないので施設に入居したいなどの相談を受けたりします。
 その他、公営住宅入居申請や住み替え、修繕に関する住宅相談、公共料金支払いに関するトラブルなどもあります。できるだけ二世にも協力をお願いしていますが、二世が近くに住んでいない場合や自分たちで解決できない場合は、私が対応しています。特に独居の方は、入院や通院の同行はもちろんですが、日本語ができる、できないに関わらず支援が生活全般に及びます。
 ある程度会話ができる一世は、思い込みだけで事を進め、問題を更に複雑にしてしまうケースもたまにあります。やはり医師や各関係機関とのコミュニケーションがしっかり取れていないことを痛感します。それで、いつもと違う薬をもらった、支払いの金額が変わった、わからない通知が届いたなど、小さなことでも何か変わったことがあれば、必ず連絡するように話してはあります。
 また、書類の記入において、識字の低い方に対しては、手助けをしたり、交通事故による警察・保険会社・病院とのやりとりなどがあったり、とにかくさまざまな相談が入ってきます。

A二世・三世の相談内容
 生活困窮や年金、就労に係わる相談が主で、役所やハローワークに同行し通訳を行うことが多いです。現在、就職相談を受けているのは全員50代の二世で、就職状況は大変厳しく、見つかった仕事は臨時的なものや短時間労働で、生活はほとんど改善されません。
 また、引きこもりやDV〔配偶者(パートナー)の暴力〕による相談もあります。訪問や電話で病院や保健所、女性相談所等に相談し、専門の担当職員と帰国者が直接接触できるように橋渡しをしますが、うまくいかない場合は、常に私が間に入ることもあります。
 他には、一世がお孫さんを扶養していて、学校側とコミュニケーションが取れず、三者面談に同席したり、進路相談に係わったりすることもあります。

3.今後の問題と相談員としての悩み
 
相談内容が多岐に渡るため、各関係機関と連携し、できるだけ迅速に解決できるよう心がけていますが、各市町村の担当部署が支援給付に関する業務だけで、生活面のサポートまで行き届かない地域があり、負担を感じることもあります。また、担当職員の異動が多く、新年度は特に業務が捗りません。
 
 帰国者の高齢化が進み介護サービスを受ける状況が確実に増える中、支援・相談員は、通訳はもちろん、相談を受けた際に、助言をしたり、各関係機関にスムーズに橋渡しをしたりできるように、支援給付の内容を把握し、行政の手続きや介護保険の内容について、ある程度知っておく必要があると思います。それと同時に帰国者達に寄り添い、耳を傾け、精神的にサポートできることが大切なのではないでしょうか。
 スクーリングや日本語教室については、帰国者の日常の様子がよく見えるようになり、相談員・指導員の業務に役立ちますが、その反面、日本語講師なのか相談員なのか、その線がはっきりしなくなってしまっていることは確かです。しかし、これまで交流の場が少なかった帰国者にとって、日本語を学習しながら交流や情報交換のできる場所は、彼らの楽しみにもなっているので、今後も日本語教室とスクーリングは継続していきたいと思っております。
 「いつもありがとう。」「日本に帰ってきて良かった。」という言葉が私の支援・相談員としての支えになっているように思います。


来自活跃在支援第一线的支援咨询员的现场活动报告系列之七 -九州地方-

九州 所属:县(从2008年开始)
负责12个市町村30家48人的支援•咨询工作
(县内有支援•咨询员一名,另有自立指导员兼翻译一名)

1.日常活动
   一周有两天做支援•咨询员的工作,同时还兼职自立指导员及翻译。除此之外还担任面授指导讲师 [远程学习课程(针对归国者及其家属为对象的函授教育)的面对面指导] 以及每周一次的日语学习班的讲师。
  由于归国者们年事渐高,前来县厅的人为数罕见,所以到归国者的家里进行家访、陪同他们到各相关部门的情况比较多。工作内容主要是与医院、福祉事务所、各相关部门间的调整以及翻译为主,支援对象不仅限于第一代归国者,还面向其第二代、第三代。另外还参与县主办的交流会的筹划和准备工作。

2.归国者近期的状况及相谈内容
@第一代归国者的咨询内容
  由于支援补贴及老龄基础年金的支给,第一代的归国者无论是经济上还是精神上,基本上趋于安定。
  最近,随着归国者的高龄化,协助去医院定期就医以及护理服务、入住高龄者住宅方面的咨询不断搗ス。具体的有护理支援专门人员与归国者的日常生活日程安排方面的咨询、还有因受伤而行走不便的归国者,因为不想搏Y家人的负担,而打算入住养老设施等方面的咨询。
  其它方面还有:公营住宅的入居申请、更换及修缮等有关住宅方面的咨询、支付公共费用方面的纠纷也时有发生。出现上述情况,尽量寻求让做为子女的第二代来协助解决,但是有些人子女不在身边或他们本身解决不了的情况下,我也会帮助解决。特别是对于独居的老人,无论是住院还是去医院定期就医我都会陪同,无论他们会不会日语,对于生活方面尽量给予全方位的支援。
  日语会话能力达到某种程度的一代归国者,偶尔有人只凭自己的主观想像试图解决问题,结果反而使事情变得更加复杂。我认为其原因归根结底是与医生以及各相关的部门间的沟通不足而造成的。所以我要求他们 ,如果发生拿的药与以往不同了;付费的金额变更了;接到的通知内容不知其所以然了等情况,无论事情大小只要跟以前不一样,一定跟我取得联系。
  另外还有书面材料的填写方面,特别是对于文化水平不高的人尽量提供帮助。遇到发生交通事故时,与警察、保险公司、医院等也需要打交道沟通,总而言之会有各种方面的咨询事宜。

A来自第二代•三代的咨询内容
  主要是生活困难、年金以及与找工作有关的咨询。经常随同他们去役所(政府办公机关)、公共职业安定所做翻译的情况比较多。现在,前来就业咨询的人几乎都是50多岁的二代,就业状况非常严峻,找到的工作大多数是临时的或短时间的劳动,生活状况几乎没有改变。
  另外也有因足不出户而烦恼的咨询、DV [来自配偶者(同居人)的家庭暴力] 等方面的咨询。一般是由我们去或打电话与医院、保健所及女性相谈所等咨询后,为专门负责的职员与归国者的直接接触而牵线搭桥。如果进展不顺利时,通常我也出面为问题的解决助一臂之力。
  其他方面,一代归国者抚养孙子女的情况,由于不能与学校够顺利沟通,在三者(教师、家长和学生)面对面商议升学事宜时,我也会同场作陪 。

3.今后的问题和作为咨询员的苦恼
  因为咨询内容涉及面很广,我也希望通过与相关部门互相协作,尽量争取从速解决问题。但是各市町村的业务部门,有不少地区只负责支援补贴相关的业务,生活方面的支援往往不尽人意,感到有负担。另外,很多专职负责的职员调动比较多,特别是每到新年度,业务进展不太顺利。
  随着归国者日趋高龄化,事实上利用护理服务的状况在逐步搗ス,作为支援•咨询员,做好翻译工作理所当然,在进行咨询时,为了适时提供建议、顺利地为归国者和各相关部门间牵线搭桥,我认为对支援给付的内容、行政手续、护理保险内容在一定程度上也应当有所了解。与此同时与归国者紧密联系,倾听他们的呼声,在精神上给予鼓励和安慰也是非常重要的。
  通过面授和日语学习的指导,对归国者的日常生活的实态有所了解。对于咨询员•指导员的业务方面可谓相得益彰,相反自己究竟是日语讲师还是咨询员,因为没有明确的业务界限之分偶感困惑。但是,至今为止,对于缺少交流机会的归国者来说,日语学习班既可以学习日语又可以进行信息交换的交流场所,也是他们的乐趣之一。今后,我还是会继续努力做好日语学习班和面授指导讲师的工作。
   “经常受到你的帮助,非常感谢!”;“回到日本真的太好了!”。这些话对作为一名支援•咨询员的我来说是莫大鼓励和安慰。

研修会報告


平成25年度中国残留邦人等支援に係る全国担当者会議


 平成25年5月20日(月)、21日(火)の2日間にわたり、厚労省庁舎に於いて、標題の担当者会議が行われ、全国より都道府県や指定都市、中核市等の担当者等、133名が参加した。

 1日目は、厚労省から、平成25年度地域生活支援事業の実施方針等の説明及び質疑、各自治体(東京都江東区・札幌市・秋田県・神奈川県)による地域生活支援事業の取組み、中国帰国者定着促進センター、中国帰国者支援・交流センター、中国残留邦人等支援団体である(公財)中国残留孤児援護基金が実施する支援事業等について、それぞれの事業と取組み状況の説明が行われた。
 2日目は、厚労省から、中国残留日本人孤児調査、帰国受け入れ対策、生活支援対策、引揚者等援護事務委託費についてなどの取組み状況の説明及び質疑が行われ、午後は、帰国者を支援している支援弁護士から次のようなお話があった。

 中国「残留孤児」国家賠償訴訟弁護団全国連絡会の米倉洋子弁護士は、「2008(平成20)年から新支援策が実施され、帰国者本人家族にとってはある程度安心して暮らせるようになったが、それでも配偶者の老後についての不安は消えることがない。というのは、1つは、新支援策が施行されたとき、孤児が60歳未満で亡くなっていた場合、配偶者は新支援策による援助は受けられないこと、もう1つは、新支援策の中心となる満額の国民年金(老齢基礎年金)を受給していた孤児本人が亡くなった場合、配偶者は国民年金を受給することができず生活保護の水準に逆戻りせざるを得ない、ということがあるからだ。孤児本人たちや配偶者のほとんどは高齢なため、この問題は早急に解決してほしい」と、配偶者への支援についての訴えがあった。加えて、孤児代表者たちからも、今後ますます重要となってくる介護・医療現場における通訳の人材確保、そのレベルアップのための対策についても要求があった。

 その後、厚労省より、雇用対策、支援給付制度、そして支援給付試行事務監査の説明があり、閉会となった。

 ※「満額の老齢基礎年金等の支給を補完する生活支援」については
   http://www.mhlw.go.jp/bunya/engo/seido02/pdf/seikatsushien01.pdf 参照

教材・教育資料

(公財)かながわ国際交流財団から出されているガイドブックとリーフレットを紹介します。1つ目には、外国につながる子どもを担当している教師や支援者が彼らの未来を支えるために配慮すべき事柄がまとめられています。2つ目には、日本語を母語としない人々と「やさしい日本語」でコミュニケーションするための具体的なヒントがまとめられています。

『外国につながる子どもの未来を支えるために 〜5年後、10年後を見据えて成長を見守るヒント〜』ガイドブック A5判16頁 2013年3月発行

(ホームページ http://www.k-i-a.or.jp/tabunka/shidousha.html よりダウンロード可能。実物の入手方法も同じページにあり。)

 流ちょうに日本語を話していて、問題を感じさせない子どもたちの多くが、学習面では伸び悩み、希望する進路に進めないという課題に直面しています。子どもたちに日本での将来の見通しを示し、5年先、10年先を見据えた支援をするためのヒントや利用できる制度、手続き上の照会先が載っています。本冊は当然神奈川県の相談先が中心に紹介されていますが、これに対応する皆さんの地域の情報を収集すれば、その地域の支援者にとって役立つ一冊となるのではないでしょうか。主な構成は以下の通りです。

 ・子ども・家庭のことを知る
 ・小学校での学習・生活面での配慮
 ・中学校から将来を考える機会を
 ・高校進学・入学
 ・大学進学
 ・アルバイト・就職
 ・保護者への情報提供
 ・外国籍の児童生徒に必要な手続きなど
 ・国籍が異なることで配慮が必要な場合
 ・教育を受ける権利を保障するために
 ・保護者に紹介したい相談先
 ・支援者が活用できる資料
 ・かながわ国際交流財団の関連事業


『やさしい日本語でコミュニケーション 外国人にわかりやすく情報を伝えるには 』
リーフレット (A5判に折りたたまれており、広げるとA3判両面1枚)2013年3月発行

(ホームページ http://www.k-i-a.or.jp/shuppan/leaflet.html よりダウンロード可能。実物の入手方法も同じページにあり。)

 生活に必要な情報は、様々な国と地域のことば全てに翻訳はできず、外国人には必要な情報が届きにくいという現実があります。しかし、やさしい日本語なら理解できる外国人も多く、周りの日本人と助け合ったり情報交換したりすることが可能です。このリーフレットには、文章をやさしい日本語にしたものが具体例として載っています。また、やさしい日本語でどのようにコミュニケーションをとれば通じやすいか、その具体的な方策も書くとき・話すときに分けて箇条書きにされており、大変参考になります。構成は以下の通りです。

 ・なぜ、やさしい日本語を使うの?
 ・やさしい日本語とは どのようなもの? 
 ・災害のときに役立つ「やさしい日本語」
 ・やさしい日本語によるコミュニケーションの方法
 ・私にとっての やさしい日本語
 ・やさしい日本語の活用に取り組むさまざまな団体/参考資料


広島夜間中学住野先生手作り教材紹介「一目瞭然 比べてみよう 日中文化」

 広島市立二葉中学校夜間学級の住野海音先生の手作り教材「日中文化」を紹介します。
 日本と中国を対比しながら、両国の文化を学べる教材で、取り上げられているトピックは、漢字、外来語、慣習、観光名所等です(全12回)。中文訳はついていませんが、本文には全て振り仮名がついています。第4〜7回の「慣習の違い」や、第8回「日本人から見た中国人の不思議」と第9回「中国人から見た日本人の不思議」は、両方の文化をよく知る、中国帰国孤児二世の住野先生ならではの切り口で、具体的な例が取り上げられており、交流活動のネタにピッタリです。この教材を素材にコミュニケーションを図り、互いの文化の違いに目を向け、その背景にまで関心が及べば、互いの文化への理解がさらに深まるのではないでしょうか。
 当センターのHPの新着情報コーナーからダウンロードできますので、是非ご活用ください。
 http://www.kikokusha-center.or.jp/

とん・とんインフォメーション

平成25年度 中学校卒業程度認定試験(中卒認定)受験案内

 文部科学省では、病気などのやむを得ない理由で中学校に行けなかった人のために「中学校卒業程度認定試験」を年に一回行っています。平成11年度からは、日本に住む外国籍の人もこの試験を受けられるようになりました。年齢超過のために日本の中学校に入れなかった人も、この試験に合格すれば、高校入試を受ける資格が与えられます。
受験を希望する方は文科省に受験案内や願書などを郵送してもらう、または都道府県教育委員会に直接、取りに行ってください。

文科省 日本語版受験案内 平成25年度
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sotugyo/1263188.htm

■試験科目:中学校の国語、社会、数学、理科、外国語(英語)の5教科
 文科省 中卒認定試験過去問題[平成20年度〜24年度]
 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sotugyo/1263187.htm
■出願期間:平成25年8月28日(水曜日)〜9月13日(金曜日) 消印有効
■試験日:平成25年10月28日(月曜日)
■結果発表:平成25年12月6日(金曜日)
■試験場:各都道府県に1ヶ所 

平成23年度より始まった「試験科目の一部免除等」は本年度も実施されます。

「全ての受験者対象に行われる免除」
 次の技能審査に合格した受験者は試験科目の英語の試験が免除されます。免除申請には出願の際に技能審査の合格証明書が必要となります。

・実用英語技能検定 財団法人日本英語検定協会 3級以上
・英語検定試験 公益財団法人全国商業高等学校協会 3級以上
・国際連合公用語英語検定試験 財団法人日本国際連合協会 E級以上

「外国籍等の受験者だけを対象とする免除」
○全ての漢字(漢字の読み方を問う問題を除く)にふりがなを付けた問題冊子で、試験科目の全ての試験を受験
○次の技能審査の合格による国語の試験の免除
 ・日本語能力試験 独立行政法人国際交流基金及び財団法人日本国際教育支援協会 N1またはN2(平成22年3月31日までの試験では1級または2級)

この2つの特例措置の両方またはいずれか一方の適用が受けられます。

【問い合わせ先】
 文部科学省生涯学習政策局生涯学習推進課 中学校卒業程度認定試験担当
 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
 Tel:03-5253-4111(内線2024または2643)
 E-mail : k-shiken@mext.go.jp

◎平成24年度の受験案内ですが、中国語版・ロシア語版に翻訳し、当センター ホームページにアップしています。ダウンロードもできます!
「同声・同気」− 進学進路情報―ご存知ですか?「中卒認定」


2013年度 高校進学進路ガイダンス〈各地の情報〉 2013.7.24現在

高校進学ガイダンス実施情報の詳細を当センター・ホームページにアップしました。

●新情報を随時更新!
 http://www.kikokusha-center.or.jp/shien_joho/shingaku/guidance/2013guidance.htm

 8月、9月の予定は以下の通りです。
埼玉県 9/8、9/15、10/5 千葉県 9/22、9/23、10/6、10/13 東京都 10/20
神奈川県 9/16、9/23、9/29、10/6、10/14 石川県 9/29 長野県 8/24、8/25、9/29 
三重県 8/11、9/28 奈良県 9/27

参加予約の要不要、ガイダンスの内容、スケジュール、通訳の予約などは事前に連絡先にお問い合わせください。


ドラマ放映紹介「基町アパート」

 8月24日(土)午後11時から、NHK総合テレビで「基町アパート」というドラマが放映されます。帰国者の集住地域でもある広島市中心部の公営住宅を舞台にしたドラマです。
 物語は、東京からやってきた小学5年生・龍太の目線で描かれます。祖父が中国残留孤児であったことを知り、戸惑いながらも祖父の人生・自分のルーツに興味を持つようになります。人々との交流を体験しながら、基町アパートでのひと夏を通じて成長していく龍太の姿を描いています。
 広島の帰国者も撮影協力をしているようです。

http://www.nhk.or.jp/hiroshima/motomachi/story/index.html


ニュース記事から 2013.5.21〜7.20

2013/05/21 残留孤児石川さん 手記『千代!旧満州に生きて』を出版/高知
2013/05/25 阿智の満蒙開拓記念館 開館1カ月で5000人 開拓団員の証言ビデオ上映など人気/長野
2013/05/29 中国残留孤児家族の力にと支援団体「新・望郷の家」を設立。「中国残留邦人対応 高齢者福祉マンション」をオープン/大阪
2013/06/01 井出孫六さん 第20回信毎賞に輝く 半世紀近く満蒙開拓など国家と民衆の問題を追究/長野
2013/06/18 「残留孤児」中国人配偶者に支援を 国賠訴訟原告団など「残留孤児」とその配偶者ら全国から約200人集会に参加/東京 ※訴えの内容については本号研修会報告の「全国担当者会議」支援弁護士の話参照。
2013/06/22 中国黒竜江省の女性、自分で孤児認定の手がかり探したいと訪日


事例紹介

第2回看護・介護にかかわる外国人のための日本語スピーチコンテストより
中国帰国者の介護支援をしている劉偉さんのスピーチ

 3月10日、東京で上記スピーチコンテスト(主催:財団法人海外産業人材育成協会 HIDA)が行われ、多数の応募の中から選ばれた10名が出場し、劉偉さんが第2位に選ばれました。
 劉偉さんのテーマは「介護の仕事と中国帰国者一世の支援について」。12年前に51歳で来日した後に介護職をめざし、介護福祉士、ケアマネージャーの資格を取得した経緯や、実際に介護の仕事をしていく中で体験したエピソード、仕事の傍らで行っている中国帰国者一世のための介護予防教室の活動などについて語り、高齢の中国帰国者向けの介護サービスを充実させる必要性、中国語が分かる介護福祉従事者養成の必要性を訴えました。
 劉さんのスピーチの動画は、インターネットの下記サイトで視聴することができます。
http://www.ustream.tv/recorded/31378821
 ユーモアも交えて行われた劉さんのスピーチは、会場の聴衆の共感を得てとても好評だった様子が窺えます。

(要旨)   
 12年前、中国から日本に来た。苦労して清掃の仕事を見つけ、5年間その仕事をしながら日本語を勉強した。
 住んでいる地域には、中国帰国者とその家族が700人くらい住んでいる。日本語ができず、文化も違うため、不自由な生活を強いられている。この人たちの役に立ちたい、何ができるだろうかと考えた。「帰国者の高齢化が深刻で介護が必要だが、中国語で介護できるヘルパーがいない」という話を聞いて「ヘルパーになりたい」と思った。56歳の時に決心して2級ヘルパーの資格を取得し仕事を始めた。見ず知らずの日本人の家に入って仕事をするのは勇気が要り、大きな試練だった。2011年1月、60歳の時に介護福祉士の資格を取り、翌年の10月ケアマネージャーの試験にも合格した。勉強はすごく大変だが、何かやりたいと思ったときには情熱さえあれば十分だと思う。
 今は、日本人、中国帰国者、在日韓国・朝鮮人の利用者に介護サービスを提供している。異文化間の介護と異文化共生の課題について経験や情報を提供したい。
 徐々に中国語ができる福祉従事者たちが増え、帰国者一世に介護サービスをできるようになった。利用者の笑顔も増え、生活の質も向上している。生活や介護に関する情報を提供したり、体調をチェックしたりすることもできる。しかし、まだまだ足りないこともある。中国帰国者向けのデイサービスがあればいいと思う。中国帰国者向けの福祉従事者を養成することも必要だと思う。
 仕事をしながら、ボランティアでシーヤンホンの会(*)という活動をしており、中国帰国者一世のために月1回くらい介護予防教室を開いている。介護保険の知識について情報交流したり、体操、歌やダンスなどの活動をしたりしている。旧正月にはファッションショーもやった。一世のみなさんは車いすで参加しているが、「まるで若い時に戻ったようだ」と言ってくれた。
 私が言いたいことはひとつだけ。これからも異文化間介護、異文化共生の課題について一緒に考えて応援してほしい。


*夕陽紅(シーヤンホン)の会 活動報告 <介護予防教室・人材育成・地域ネットワーク> 
http://xiyanghong.blog.fc2.com/

お知らせ

★web版『同声・同気』は、情報掲載時に、その内容をメールにてお知らせすることができますので、ご希望の方は、以下の宛先まで、@お名前(団体窓口者の方は団体名も)とAご自身のメールアドレスをお送りください。
 宛先:tongtong@kikokusha-center.or.jp
 (お問い合わせは 電話04-2993-1660 FAX 04-2991-1689)